ペットの皮膚の状態が気になる飼い主さんは、
食事の見直しを考える方が多いと思います。
よく、
「低分子プロテインフードを食べさせているのですが、
アレルギー症状が一向に改善されません」
というお話を伺います。
本来なら、アレルゲンテスト陽性の食材を含んでいないなら、
症状が落ち着くはずなのに…アレルゲンを含んでいないフードを選んでも改善しません…
というお話も少なくないものです。
では、一体なんでこんなことになるのでしょうか?
それは、
「食事以外の原因が大きく影響しているのかもしれない(食餌は関係ない?)」
という可能性があるということです。
これは、食事の勉強をしている方によくあるケースなのですが、
最初に教わった
「食事が原因です」
「アレルゲンを含まない食事を」
「アレルギーが起こりにくい低分子プロテインを」
という話を
「真実」
と思ってしまい、
それが
「根本原因」
だと思ってしまうことがあります。
しかし、そもそも症状は、
「白血球が異物を排除しようとして闘った際に放出される『炎症反応物質』の影響」であり、
症状はいろいろな原因が絡んで起こっているため、
必ずしも食事だけに原因があるわけではありません。
また、肉を食べると反応が出るというケースがありますが、
これも実は「正常」な反応の場合があります。
と申しますのも、動物性食材を食べると、
体温が上がる→血行が良くなる→白血球が活動しやすい環境が整う→白血球が正常に異物排除しようと攻撃→症状が出る
ということで、
動物性食材がアレルゲンで無くても、症状が出ることはあるのです。
この様に、囚われず、幅広い視点から「症状」という「現象」を見ないと、
「フードジプシー」
になってしまうことがあるのです。
そもそも、アレルゲンテストは、
「症状が酷いのに何も陽性反応が出ない」
「何も症状が無いのに、陽性反応が沢山出た!」
「陽性反応のあるものを摂取していないのに症状が何も変わらない…」
等という理由で、その必要性が疑われていたりします。
ですから、
「低分子プロテインフードを食べさせているのですが、アレルギー症状が一向に改善されません」
ということは、別に不思議なことではありません。
むしろそうなったら、
「原因は食事ではないかもしれない…」と考え直し、
他の原因を探す必要があるのかもしれません。
何か解決すべき問題が生じたとき、
何かの「考え方」を変えずに大切にするのではなく、
問題解決をするために、どう考えたらいいのか?を考えたいものです。
では、食事で解決しない場合、どう考えたら良いのか?
ということですが、ペットアカデミーの教材で学んでみるのもいい機会と思います。
ひとつ解決方法を知ると、
違う問題が起こった時にも、
すぐに行動を起こせる様になるからです。