手作り食事

カップ麺VS家庭料理

インスタント食品に何を期待する?

私は自宅で妻の手料理を食べています。
妻が吟味した食材を使った料理をおいしくいただいています。

一方で、インスタント食品も嫌いではありません。

特に原稿を書くなど仕事をして深夜まで起きていると、
夜食にカップ麺を食べたくなります。

これがまたおいしいのですが、
最近は妻の機嫌が悪くなるので控えています・・・。

どちらの食事が良いとか悪いとかではなく、
おいしく食べられて本人が健康なら、私はそれでもいいのではないかと思っています。

愛犬・愛猫に与える食事についても、
それと同じことがいえるのではないかと思うのです。

フードと手作りごはん、
それらはまさにインスタント食品と家庭料理の位置づけと同じではないでしょうか。

どちらの価値が高いのかということを、
わざわざ論じることに意味はないのです。

なぜなら、そもそも存在意義が異なるからです。

安価で手に入れられ、栄養の心配をせずに与えられるフードは、
誰もが気軽に使えるように作られたものです。

もちろん企業努力はありますが、
価格に見合った原材料が使われているのは当然のことです。

私は多くの飼い主さんとはなしてきて、
そこで感じたのは、フードに対して価格や手軽さに
見合わない価値を期待している方が多いということです。

どうもそれがフードに対する不審に
つながっているのではないかと気がするのです。

価格相応の期待をすれば、
飼い主さんも楽になれると思うのですが、
いかがでしょうか?

食事に正しいや間違っているはない!

フードも手作りごはんも、そちらも存在理由があります。

ですから、一方だけを正しいとか、
間違っているとかいうのは、偏った見方ではないかと思います。

私が診察をした飼い主さんで、
「手作りごはんではダメでしょうか?」と聞いてきた方がいます。

この方は、自分自身が手作りごはんを与えたいから、
私に聞いてきたのです。

一方、「(忙しいのですが)フードではダメでしょうか?
(フード食べさせたい)」と聞いてきた方もいます。

そのような飼い主さんには、
症状を改善するための手作りごはんをすすめても、
うまく続かないものです。

フードを与えることをすすめるか、
手作りごはんを与えることをすすめるか。

犬の事情ももちろん大切ですが、
飼い主さんの事情も考慮してお話しし、
選択してもらわなければいけません。

飼い主さんの事情を無視して
「手作りごはんを与えなければいけません」などと押しつけても、
現実的には機能しないケースがほとんどです。

犬のストレスもそうですが、
飼い主さんのストレスも考慮しないと、
本当の意味でのホリスティックケアとは言えないでしょう。

犬の事情と飼い主さんの事情。

その両方を考えたうえで、
あなたに「合う方法」を自信を持って選ぶようにしてください。

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